空き家を売却するときには、資産価値がかなり低下してしまいます。
ちえ
どうしてなのかしら?
空き家にする期間は、短いほど良いことが分かりましたので説明します。
まなぶ
- (安全面)田舎の実家が空き家でご近所が大迷惑!どうする?
- (法律面)1年間放置すると税金が6倍、強制取り壊しもある!
- (費用面)実家に住んでなくても年間50万円以上の費用が必要
- (試算活用面)住まない家は短期間でどんどん傷み、資産価値も下がる
目次
空き家は短期間でどんどん傷む!
多少の期間なら、空き家を放置しても、それほど傷んだり荒れたりしないだろう、と考える方が多いでしょう。
条件がそろえば、空き家の老朽化は一気に進んで、ご近所から「問題空き家」とされ、クレームになりかねません。
- すでに築年数が古い
- 少しずつ、あちこち傷み始めている
- ここ数年、家屋や庭の補修をしていない
たとえば、親の晩年には、家屋や庭の補修をしていないケースが多く、既にあちこちが傷んでいるものです。
また、高温多湿な日本の気候にさらされ、近年は夏の暑さ、冬の寒さも大変厳しくなったため、家屋には厳しい環境です。
家を放置すると、家屋がどのように傷み、問題となるのか具体例で説明します。
空き家を放置すると1~2年で使い物にならなくなる
人が住まない家はどんどん傷みます。
木製部分(柱・壁・天井など)が傷む
人が住まずに閉め切っている家は、熱や湿気が室内にこもって木製部分が傷みます。
木を餌にする虫にとっては、そうした室内環境はたいへん快適なため、活発に繁殖し、傷みがより一層激しくなります。
水回り(風呂・トイレ・キッチンなど)が傷む
水周りは、使い続けないと排水管内(U字になった部分)の水が蒸発して無くなり、空洞となった部分から下水道のいやな臭気が室内に入ってきます。
換気されないので、悪臭が室内にこもって取れなくなります。
3年も使わないと状態が続くと、メンテナンスしないと使えなくなってしまいます。
外壁が傷む
家屋の外壁には毎日強い紫外線が当たるため、表面が高温になって乾燥します。
乾燥が続くと、外壁にはやがてヒビが入り、割れて行きます。
金属でできた手すり等にはサビが生じることもありますね。
梅雨や台風で雨が降り続けば、ヒビが入った外壁や木の隙間から雨水が内部に侵入して、いわゆる「雨漏り」の状態になります。
柱など躯体部分も傷む
外壁の隙間から中に入った雨水は、長雨の時期の高温多湿で、カビや微生物の繁殖の温床となり、木を腐らせ、いずれボロボロにしてしまいます。
冬には、雪やみぞれの水分が木の隙間に入り込み、中で氷となって隙間をさらに押し広げていくため、木製部分を強く傷めつけます。
住んでいれば、傷んだ箇所に気づいて補修できますが、住んでいなければ気づくのも遅いため、傷はどんどん広がっていきます。
空き家を売却するなら、早い方がだんぜん良い理由
親が住んでいた家は多くの場合、築年数が30~40年と古くて、現在の耐震基準には合わない場合が多いものです。
そのようなケースでは、いざ売りに出そうと査定してもらっても、建物の評価額はかなり低くなって、場合によっては土地の値段しかつかない場合もあるそうです。
空き家がどんどん増えている
少子高齢化が急速に進んでいる日本では、全国に同様の空き家が増えています。
一方、住宅を購入したいと考えている年代の人口は減っているのですから、買い手がつかない家が今後更に増えていくことになります。
放っておけば、資産価値はどんどん低くなる
建物の査定価格は築年数に応じて毎年下がってしまいます。
空き家のまま放っておけば、不動産としての価値はどんどん低くなるのです。
実家を空き家にしておくと、自然の力によって徐々に傷めつけられ、ほんの数年で驚くほど傷んでしまいます。
売却するときには、住宅としての価値がかなり低下してしまうことを肝に銘じておきましょう。
近所の不動産価値も下げてしまう
あなたの実家が「古い空き家」と化したとき、ご近所の不動産価格にも影響します。
古い空き家が周囲にあると買い手が嫌がるため、ご近所の不動産価格も下がってしまうのです。
空き家の問題点(資産価値面)のまとめ
・空き家は短期間でどんどん傷む
・空き家を売却するなら、早い方がだんぜん有利
まなぶ
・多少の期間なら、資産価値もそれほど変わらないだろう
と考えるお気持ちは大変良くわかります。
しかし、結果として、売却額に大きな差が出ることもあるため、早めの行動をおすすめします。


